*** 【年末調整】の詳細と【源泉徴収票】の見方 ***
『年末調整』こう聞くと、ほとんどの方は「お金が返ってくる〜!ラッキー!」ぐらいしか感じないと思います。
では、何故お金が返ってくるのか?
中には、お金が返ってくるどころか、「払ってください」と言われた事のある方も!
実際には、あまり知られていない、この『年末調整』の仕組みと、『年末調整』を知るのに欠かすことの出来ない『源泉徴収票』の見方を、ここでは説明していきたいと思います。
<年末調整って何?>
一言で言うと、払いすぎた所得税が、年末に計算されて戻ってくる事です。
所得税は、毎月支払われた給料額に応じて徴収されています。
これを源泉徴収税といいます。
だから源泉徴収税というのは、正確な計算をされる前段階の所得税なんです。
当然、賞与でも徴収されています。
正確な所得税額というのは、基礎控除・配偶者控除・各種保険料控除等、様々な控除を差し引いた所得から計算されるものです。
源泉徴収税は、何も控除されていない給料から引かれているのですから、正確な所得税額より当然多いです。
源泉徴収税の多めに払っていた部分が返ってくるのが、『年末調整』です。
では、実際に『源泉徴収票』を元に、年末調整をやってみましょう!
<源泉徴収票の見方>
| 給与所得の源泉徴収票(中ほどを抜粋) | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種別 | 支払金額 | 給与所得控除後の 金額 |
所得控除の額の 合計額 |
源泉徴収税額 | ||||||
| 給料・賞与 | 3,804,941円 | 2,503,200円 | 1,523,658円 | 78,300円 | ||||||
| 控除対象配偶者の有無等 | 配偶者 特別控除 の額 |
扶養親族の数 (配偶者を除く) |
障害者の数 (本人を除く) |
社会 保険料 等の金額 |
生命 保険料 の控除額 |
損害 保険料 の控除額 |
住宅取得等特別 控除額 | |||
| 特定 | 老人 | その他 | 特別 | その他 | ||||||
| 無 | 円 | * | * | 2人 | * | * | 292,213円 | 90,000円 | 1,445円 | 円 |
| (摘要)長女 ○子 母 紫ママ恵 国民年金保険料等の金額 円 (↑平成17年分より追加されます) |
配偶者の合計所得 | 円 | ||||||||
| 個人年金保険料の 金額 |
60,000円 | |||||||||
| 長期損害保険料の 金額 |
円 | |||||||||
| 年調定率控除額 | 19,580円 | 住宅取得(等)特別控除の開始年月日 | 年 月 日 | |||||||
実際の金額がないと、ピンと来ないと思うので(私も説明しにくい!)、とってもお恥ずかしいのですが、私の源泉徴収票を抜粋してみました。
(わぁ〜!恥ずかしい〜!!)
左上から順番に説明していきます。
(1)種別;給料・賞与・・・・・・・・・・・・・・・・・・・所得の中の「給与所得」という意味です。サラリーマンなら皆さんこうなっています。
(2)支払金額;3,804,941円・・・・・・・・・・・・・・1年間もらった給料・賞与の合計額です。手取りではなく総額です。
(3)給与所得控除後の金額;2,503,200円・・・簡易給与所得表(PDFファイル/国税庁)に掲載されている金額(これが私の給与所得金額(再計算前)です)
(4)所得控除の額の合計額;1,523,658円・・・下記の金額の合計額です。
- 基礎控除(かならず控除される)380,000円
- (6)配偶者控除0円
- (7)配偶者特別控除0円
- (8)扶養控除(私は娘と母の計2人を扶養しています)380,000円×2人=760,000円
- (10)社会保険料等の金額292,213円
- (11)生命保険料の控除額90,000円
- (12)損害保険料の控除額1,445円
(6)控除対象配偶者の有無等・・・・・・・・・・・私は主人を扶養していないので「無」です。配偶者がいても、その配偶者を扶養していなければ、ここは「無」になります。ここが「有」だと、配偶者控除の380,000円か(7)配偶者特別控除の30,000〜380,000円(配偶者の所得金額による)が、(4)所得控除の額の合計額に加わります。
(7)配偶者特別控除の額;0円・・・・・・・・・・・配偶者の所得が380,000円超(給与収入だと1,030,000円超)〜所得760,000円未満(給与収入だと1,140,000円未満)の場合、所得に応じて30,000〜380,000円控除されます。
(8)扶養親族の数(配偶者除く);2人・・・・・・・配偶者以外の扶養している人の人数が載っています(子供・親等)。
- 特定―16歳から22歳(12月31日で判定)までの扶養親族。1人当り630,000円の控除
- 老人―70歳以上(12月31日で判定)の扶養親族。同居1人当り580,000円、別居1人当り480,000円の控除
- その他―上記2つに当てはまらない扶養親族。1人当たり380,000円の控除
(9)障害者の数(本人を除く);0人・・・・・・・・・本人以外の障害者の数が載っています。配偶者・扶養控除の他に270,000円の控除。特別障害者の場合、配偶者・扶養控除の他に400,000円の控除。
(10)社会保険料等の金額;292,213円・・・・・1年間に支払った厚生年金保険料・健康保険料・介護保険料の金額(全額が所得控除)
※国民年金等の控除を受ける場合、支払の証明書類の添付・掲示と、上記の「国民年金保険料等の金額」の記載が必要となりました!
(11)生命保険料の控除額;90,000円・・・・・・最高額100,000円(生命保険料最高50,000円+個人年金保険料最高50,000円)
(12)損害保険料の控除額;1,445円・・・・・・・長期(保険期間10年以上で満期返戻金有)+短期(長期以外)で最高額15,000円
(13)住宅取得等特別控除額;0円・・・・・・・・・住宅ローン控除のこと。住宅取得時に確定申告すれば、あとは年末調整で計算してくれる。(4)の所得控除ではなく税額控除(所得税から控除される)。
(14)年調定率控除額;19,580円・・・・・・・・・・特別減税のこと。税額控除です。現在は所得から計算された所得税の20%(上限25万円)がここに載っている。
※平成18年分より定率減税の額が、所得税額の10%相当額(最高12万5千円)に引き下げられることとなりました。
※平成17年分源泉徴収票より、「老年者」欄と「夫あり」欄は削除されます!
・老年者控除の廃止の為。
・地方税法より、「個人住民税均等割の納税義務を負う夫と生計を一にする妻の均等割の非課税措置」の廃止の為。
(平成17年分税制改正より)
<源泉徴収票の実際の計算>
(2)支払金額;3,804,941円から給与所得控除を引いたものが、(3)給与所得控除後の金額;2,503,200円(=再計算前の所得)なので、この金額からスタートします。
【所得から所得控除を引いて、所得控除後の所得を計算】
(3)給与所得控除後の金額;2,503,200円−(4)所得控除の額の合計額;1,523,658円
=979,542円(所得控除を引いた後の所得額=課税所得)
1,000円未満は切捨てなので、979,000円となります。
【所得税の計算】
979,000×10%=97,900円(※課税所得が330万円未満は所得税は10%)
=((14)年調定率控除額を引く前の所得税)
【(14)年調定率控除額の計算】
97,900円×20%=19,580円(=(14)年調定率控除額;19,580円)
【正確な所得税((5)源泉徴収税額)の計算】
所得税97,900円−年調定率控除額19,580円=78,320円
100円未満は切捨てなので、78,300円(=(5)源泉徴収税額;78,300円)
以上の計算から、私のこの年の正確な所得税額は、78,300円と計算されました!
1〜11月の給料から徴収されている所得税(源泉徴収)の合計が、この78,300円以上だと、差額が返ってきます!
仮に、1〜11月の給料から合計100,000円が源泉徴収されていたとしたら、100,000円−78,300円=21,700円が返ってきます!
(還付金があるので、12月の給料からは源泉徴収されません!)
ちょっと長々となりましたが、この計算と同じようにやったら、(5)源泉徴収税額が計算されるまでの過程がわかりますよ!
最終更新日:2005.7.5
最終更新日:2005-07-05






